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防災関連





IT業界はもちろん、それ以外の業界からも注目されているIoT(Internet of Things=モノのインターネット)。さまざまな端末がインターネットと接続されるという意味では、液晶ディスプレイが付きネットワーク経由で情報配信ができる映像装置であるデジタルサイネージも、IoTのひとつということができます。

現在、飲食店やホテル、あるいは病院や施設など、デジタルサイネージはさまざまなシーンで利用され、その多くはインターネットとの接続によって多彩な表現力を獲得しています。複数のコンテンツを曜日や時間帯によってあらかじめ決めた通り配信することも、「雨の日割引」といった特定の条件に応じて内容を変更することも、ネット接続によって実現可能となるのです。こうした端末制御は、それぞれのデジタルサイネージに固有のIDを振ることで1台のPCで集中的に行うことができます。

今、デジタルサイネージには、大規模災害時における緊急情報の配信端末として大きな役割が期待されています。街ゆく人々にいち早く緊急地震速報や津波情報などをいかに伝えるか、運用中のサイネージを強制的に緊急情報に差し替える方法や、その判断基準などについて検討しつつ実現を図っていく必要があります。

緊急情報にはあらゆる端末に対して同じ情報を一斉同報することが求められるとともに、情報の内容によっては「海側のエリア」向け(例えば津波情報)、「山側のエリア」向け(例えば土砂災害警戒情報)など、エリアで切り分けた情報配信が必要になってくる場合もあります。そうなると、それぞれのデジタルサイネージごとの情報制御と一斉同報だけでなく、いくつかの端末をまとめるグルーピングといった作業も必要になってくることがわかります。

私どもは、一斉同報性に優れた放送波に注目しています。アクセス集中による輻輳の心配のない放送波は、インターネットに比べ大規模災害時における情報発信においてとても信頼性の高いメディアと言えます。私どもはこの放送波をデジタル配信に応用できないかと考え、今後の検討課題と位置づけています。 IPDCという新しい放送技術があります。IPDC(IP Data Cast)は、放送波に「IP」を乗せて一斉同報的なデータ配信を行うサービスのこと。インターネットなど通信の世界で一般的であったパケット(IPデータグラム)を放送用電波に乗せて一斉配信する放送サービスの総称です。既存の放送技術にIPDC技術を取り込むことで放送と通信との親和性を高め、放送サービスの特徴を活かしながら、PCや携帯電話などインターネットに対応する情報端末に向けて情報発信することができるようになります。

今、地デジ化によって空き地となった周波数帯(アナログテレビの1〜3チャンネル)を使って、V-Lowマルチメディア放送「i-dio」が2016年3月から放送サービスを始めました。また、同じ周波数帯を使った「デジタルコミュニティ放送」の検討も進められています。放送と同じ特徴を持った電波によって一斉同報性を担保するとともに、IPプロトコルを併せて載せることで端末に対して個別に、もしくはグルーピングして複数の端末に同一コンテンツを送り込むことができる、IPDCこそデジタルサイネージに活用できるものと捉えています。

私どもはこれを「放送波サイネージ」と位置づけ、今後、自社開発により放送波受信機器とデジタルサイネージ機器を組み合わせた独自のコンテンツ配信ソリューションを提供してまいりたいと考えております。当社独自の新たな展開にご注目ください。 (資料提供:IPDCフォーラム)